「俺…ユーリのことが…好きッス。どうしても、止められないんス。」
「…あのさぁバカップル?」
「バ…っ聞き捨てならねぇッス!」
「うるさいバカ2人。今日ここ東京が、摂氏何度を記録したか分かってんのカナ?」
「う……32度くらいッスか?」
「35.2度だよ!?35.2度!!ユーリの基礎体温と同じ!!!」

「…今日、暑かったッスもんねぇ。」
「ユーリじゃなくても倒れるっつーの、ヒッヒッ。」
「……城にもクーラー導入するべきかな、やっぱ。」
「王国はそうでもないじゃん。地球が異常なんデショ。」
「自分の体温と同じ気温かぁ……ユーリが毎年この時期、地球からの依頼断りまくってる理由が理解できたッス…。」
「(ようやくかYO)…今回は、なんで引き受けたんだろうねぇ、アッシュ君?」
「ハイ、すんません、俺が我儘言ったせいなんスね…。」
「そうだヨ。まったくユーリは甘いったら!ヒッヒッヒッヒッ!」
「(言う割りには嫌でもなさそうだな)……スマは?苦手なクーラーに付き合ってなくても、先に王国に帰ればいいじゃないスか。」
「毛むくじゃらの狼男もいないしね。キミ、本っ当に夏はどっか行っててヨ。ソロで海外ロケとか。」
「帰るんスか?」
「嫌だヨ。だって外出たらまた暑いも〜ん。」
「そうスか。」
「…………。」
「…………。」
「……ボクらはね、アッシュ君。」
「ハイ。」
「ボクらはいわば同志だ。お姫様がこうやって眠ってる間は、協力しなきゃネ?ヒッヒッ」
「はは、ナイトって柄じゃねーッスけどね、俺ら!」
「ヒッヒッまったくだヨ!」
「…………。」
「…………。」
「…暑いッスねぇ…」
「寒いヨ。」
「プ……照れるくらいなら、言わなきゃいいのに!」
「うっさい!ユーリが起きたら余裕こいてるヒマなんてないからネェ。」
「肝に銘じます。」
「アッシュ君。」
「ハイ。」
「今晩カレーにして。」
「……ユーリの食欲が出んならそれでいいッスよ。」
「馬鹿!」
「ハイハイ。」
「バカップル!」
「…聞き捨てならねぇッス。」

僕らの地球は君を中心に回っている。




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裏日記救済。関東の気温が35℃を超えた日に。
忘れがちですがうちはアスユリ前提でスマユリだったはず。

080720



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